CAIシステムにおいて、グラフィカルユーザインタフェース（GUI）の重要性は非常に高いが、文字入出力を中心とするテキスト型ユーザインタフェース（TUI）と比較すると、 ①記述が複雑で記述量も多くなりがちであるため、教育内容とは直接関係がないにも関わらず、その構築に多大の労力が必要となる、 ②異なる環境で動作させることが困難なため、既存のCAIシステムの活用が困難である、という問題点がある。

この問題点を解決するために、GUI分離型CAIシステムを提案する。これは、GUIに対応したCAIシステムを開発する際、①TUIに対応したCAI中核部、②GUI部、③中核部とGUI部を連携する入出力制御部、という３つの部分から構成するものである。これにより、単独で動作し、修正が容易であり、移植性の高い、TUIに対応したCAI中核部が構築できるだけでなく、GUIに関する部分を分離して構築することも可能となる。実際にTUIに対応した知的 LISP 言語学習システムをGUI分離型でGUI化することにより、本方法の有効性を示す。